【環 境】パスコ 洋上風力発電の検討調査に複合観測が可能な浮体式観測装置を導入

パスコは、風況と魚群の同時観測を可能にした、国内初の浮体式観測装置となるフローティングライダー(※)を導入し、2025年9月12日より石川県輪島市沖での調査を開始した。

今回導入したフローティングライダーは、浮体式洋上風力発電の導入検討に必要な洋上での風況観測と海中部における魚群観測が可能で、事業者の意思決定や漁業を始めとする海域関係者との合意形成を支援する。調査支援を通じて、再生可能エネルギー事業の普及・発展、そして日本の脱炭素社会の構築に向けた様々な取り組みをサポートしていく。

洋上風力発電事業を検討する際、その事業性を判断するために、沿岸から10㎞以上離れた沖合において、フローティングライダーによる風況調査を実施する。

また洋上風力発電を建設する場合は、魚類への影響をはじめとする海域環境の変化が懸念されるため、必要に応じて生物調査も実施しており、これまでの洋上風力発電事業の候補となる海域の風況・海象・魚群調査では、別々の観測機器を使って、それぞれ実施する必要があった。

パスコが今回導入した浮体式観測装置は、従来型のフローティングライダーに魚群探査装置を装備し、観測機能をひとつにまとめたもので、対象となる海域調査の効率化やコスト削減に貢献していく。

※ フローティングライダー

洋上での風況(風速、風向など)を観測する浮体式の装置


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