【物 流】日本通運 JR貨物とHondaのEVバッテリーパック長距離鉄道輸送に協力
日本通運は本田技研工業(以下 Honda)と日本貨物鉄道(以下 JR貨物)とともに、Honda製EV「N-VAN e:」に搭載されるバッテリーパックの長距離鉄道輸送の本格稼働に協力した。この取り組みは、Hondaが推進する環境配慮型物流の強化施策として、茨城県のバッテリー出荷拠点から三重県のHonda鈴鹿製作所まで、約500kmに及ぶ区間において鉄道を主な輸送手段とする新たな輸送モデルである。
EVバッテリーパックは大型かつ高精度な部品で、安全かつ確実な輸送には専用インフラと高度な技術が不可欠であり、今回のモーダルシフトではHondaが積載治具の設計・製作を主導し、日本通運が輸送計画の策定と現場運用を担い、JR貨物が全国を網羅する鉄道ネットワークと高信頼の輸送体制を提供する。三社の強みを生かし、安全性・環境性・低コストを兼ね備えた新たな輸送モデルを構築した。
このモーダルシフトにより、茨城県のバッテリー出荷拠点から車両組立を行う三重県のHonda鈴鹿製作所までの輸送において、宇都宮貨物ターミナル駅(栃木県宇都宮市)から四日市駅(三重県四日市市)までの約500kmに及ぶ長距離鉄道輸送を実現した。
従来の全区間トラック輸送と比較して、年間約74.5%(約698.5t)のCO2排出量削減が見込まれる。また、長距離トラック運行に伴うドライバーの拘束時間も約78.8%(約2,542時間/年)削減でき、ドライバーの負担軽減にもつながっている。日本通運は、一連の輸送において、鉄道コンテナを活用した輸送スキームの設計・構築を担い、CO2排出量の削減やトラックドライバーの拘束時間短縮など、従来の物流課題の解決に取り組んだ。
さらにバッテリーパックの積載治具の積み降ろしを円滑に行うための特別仕様のコンテナ「Hondaラッピングコンテナ」を新たに導入し、安全性と作業効率の向上を図る。
日本通運をはじめとするNIPPON EXPRESSホールディングスは、カーボンニュートラルや脱炭素社会の実現に向けてCO2排出量削減に貢献する物流サービスを開発・提供し、サステナビリティ経営を目指す。
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