【物 流】ダイヘン 太陽光発電併設型「蓄電池パッケージ」発売
ダイヘンは、太陽光発電併設型「蓄電池パッケージ」の販売を開始した。蓄電池パッケージはコンパクトかつ分割搬送が可能で、狭隘道路・重量制限のある橋梁等を経路とする太陽光発電所への搬入や余剰スペースの少ない太陽光発電所への設置において優位性があり、太陽光発電の活用拡大と発電事業者収益の増加に大きく貢献する。
脱炭素社会の実現に向けて太陽光発電の導入が世界的に加速している。我が国では、2025年2月に閣議決定された「第7次エネルギー基本計画」の中で太陽光発電の更なる活用拡大が強く打ち出されており、2040年には全エネルギー供給量に占める割合を(現在の約10%から)最大29%まで高め、主力電源化していく計画となっている。
一方、再生可能エネルギーの最大活用には、電力系統安定化のための需給バランス調整が必要不可欠となり、特に季節や天候・時間帯などにより発電量が変動する太陽光発電は、電力需要の少ない時に大量の電気が一斉に電力系統に流れ込むことを防ぐために「出力抑制」(出力制御)が行われており、普及拡大における課題のひとつとなっている。
この出力抑制を背景として、太陽光発電電力の売買を通じて収益を得る発電事業者に、売電収入減少などの影響が生じていることから、経済産業省は従来のFIT制度(固定価格買取制度)から、FIP(フィードインプレミアム)制度への転換を発電事業者に促している。
FIP制度は、市場の売電価格に一定のプレミアム(補助額)を付与することで再エネ導入を促進する仕組みで、発電事業者は電力需要のピーク(市場価格が高い)時に蓄電池に貯めた電力を売電することで収益の増加が見込める。そのためFIT制度が導入された2012年以降、大量に導入された既設の太陽光発電設備に蓄電池を併設するニーズが急増している。しかし、既設の太陽光発電所への蓄電池設置には、現場への搬入が難しい、蓄電池を設置するための必要スペースが確保できないといった課題があり、導入が進んでいない。
そこでダイヘンは、FIP制度へ転換される事業者向けにコンパクトかつ分割搬送が可能なパッケージ製品として、蓄電池パッケージを開発した。蓄電池パッケージの市場投入により同社は、導入障壁となっている搬入経路や設置スペースの課題を一挙に解決し、事業者の売電収入増に寄与するとともに、脱炭素社会の実現に向けた太陽光発電の活用拡大に大きく貢献していく。
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