【物 流】栗林商船グループ 仙台-大阪間で冷凍麺輸送を内航RORO船に切替
栗林商船グループは、物流の効率化と「物流2024年問題」の課題解決に向けて、荷主企業の依頼によりRORO船とトレーラーによる海陸複合輸送を提供している。製造業ではモーダルシフトの動きが加速しており、その有力な手段として内航RORO船が注目されている。
本州内の輸送ではトラック輸送が多用されていたが、「物流2024年問題」という社会問題の影響もあり、内航RORO船を利用したモーダルシフトが加速しており、国土交通省においても優秀なモーダルシフト事例を表彰する制度が構築されている。
このような背景もあり、2024年3月より、栗林商船グループで陸上輸送を担う栗林運輸が、シマダヤから冷凍麺輸送の依頼を受け、従来宮城県内にあるシマダヤの工場から大阪府内の倉庫までの全行程をトラックで陸送していたものを、仙台港から大阪港までRORO船への一部切り替えた。
トラック輸送から海上輸送への転換により、月間4.64トン、割合にして74%ものCO2排出量削減に成功している(※)事から、環境面での効果は想定通り得られている。また、海上輸送を含む複合輸送へのモーダルシフトにより、全区間で陸上輸送を行う従来の輸送計画に比べ、陸上輸送区間の所要時間が11時間から3時間まで8時間短縮され、運転手の拘束時間削減に成功している。
栗林運輸はトレーラーでの輸送が可能な事から、1回の輸送における積載量の増加を目論んでおり、シマダヤのトラックでのバラ積みからパレットを利用したトレーラー輸送への移行の進展によって、より大きな効果が得られることが期待される。一方、シマダヤは今後工場からの長距離幹線便は益々確保しづらくなるため、モーダルシフトによる冷凍食品輸送を積極的に活用していきたいと考えている。
※算出基準:シャーシ1台につき積載重量約20トン、仙台港発大阪港着で1台あたりCO²排出量は3.14トンから0.82トンまで削減される
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