【物 流】NEC オーバーツーリズム解消に向け「Travel Light」を提供

NECは2024年11月より、丸和運輸、Klook及びホテルグランヴィア大阪、ホテルヴィスキオ大阪、京王プラザホテル等の提携先のホテル事業者とともに、共創サービス「Travel Light」を提供する。

「Travel Light」は観光に携わる幅広い事業者による共創を通じて、ホテルのプリチェックインとスーツケース等の大型の荷物を空港からホテルまで配送を組み合わせたサービスで、観光庁の「オーバーツーリズムの未然防止・抑制による持続可能な観光推進事業」への採択を受けて、大阪、京都、東京で順次提供していく。

日本を訪れる外国人観光客は、コロナ禍前を上回るスピードで拡大している。2023年は約2500万人の外国人観光客が訪日し、2024年はコロナ禍前の2019年を上回る水準で推移している。他方、インバウンドが急拡大した結果、観光地ではオーバーツーリズムに伴う交通渋滞や公共交通機関の混雑、騒音、ごみの不法投棄などの課題に直面している。観光業が国と地域を支える持続可能な成長産業となるためには、こうした社会課題を解決することが喫緊の課題である。

そこでNECは、これまでホテル業界向け「スマートホスピタリティサービス」の提供を通じて培ってきた、観光業界における実績や顧客とのネットワークを基に、観光事業者との共創サービスである「Travel Light」の枠組みを大阪観光局との協力の下で構築した。外国人観光客のスーツケース等の大型の荷物を到着した空港から直接、宿泊先のホテルへ配送することで、公共交通機関における混雑緩和や歩行者の安全確保などオーバーツーリズムに伴う課題解決への貢献を図る。また、荷物の配送手続きを宿泊するホテルのプリチェックインと併せて行う仕組みを採用しており、空港で荷物配送とホテルのプリチェックインを同時に済ませることで、ホテルでのチェックイン時の混雑緩和にもつなげていく。

「Travel Light」は2024年10月10日より、インバウンドを対象にKlookのWebサイトから宿泊先の予約と併せて申込が可能となり、丸和運輸の物流システムを活用しながら販売開始する。2025年に開催される大阪・関西万博を見据え、関西地区を皮切りにサービス提供を行っていく。

なお共創事業者である丸和運輸は2015年より、関西国際空港と大阪のホテル間の手荷物配送を行うKIX DELIVERY SERVICEを独自開発しており、この実績と知見を活かしながら「Travel Light」の構築に携わっている。今後、運送事業者やOTA(Online Travel Agent)等の共創事業者を増やしながら、首都圏、その他地域へと提供地域を拡大していく。


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