【環 境】LIXILと東京電力EP 高断熱住宅のエネルギー消費・温熱環境実測開始

LIXILと東京電力エナジーパートナー(以下 東京電力EP)は2024年7月から、高断熱住宅における全館空調システムのエネルギー消費・温熱環境実測を開始する。

近年、カーボンニュートラル社会の実現に向け、ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)の普及が進むなど、快適・安心と省エネ性の両立が求められている。住宅性能表示制度における省エネ性能に関わる上位等級として、2022年10月に断熱等性能等級6、7が新設されたことから、今後、高断熱住宅の増加が想定される。

一方、空調負荷は住宅の高断熱化で小さくなることが想定され、空調機器についても使い方や選び方を工夫することで、より良い室内環境の提供と効率的なエネルギー利用につなげられる可能性がある。このような中、全館空調システムは、年間を通じて住宅内の室温を一定に保つことができ、より効率的なエネルギー利用につなげられることから、2030年度には2023年度比で1.3倍の市場規模に拡大すると予測されている。

LIXILと東京電力EPは2024年7月から2026年3月にかけて、断熱性能と空調方式の違いが、エネルギー消費や室内温熱環境にどのように影響するのか、実験住宅を用いて検証を行う。具体的には、東京電力ホールディングス経営技術戦略研究所にある2棟の実験住宅のうち1棟を断熱等級6相当に改修し、LIXILが開発した断熱等級6以上の高断熱住宅を対象とした全館空調システム「エコエアFine」を設置することで、全館連続空調を行う。

また、もう1棟を現在の断熱性能レベルの住宅とし、エアコンを居室毎に間欠運転させることで2棟の電力消費量と室内温熱環境を計測し比較分析を行う。


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