【物 流】セイノーホールディングス 第三者上空自動航行により飛行実施を成功

セイノーホールディングスは2023年11月13日に、ドローン事業者のエアロネクスト、Newcom Group、KDDIスマートドローンと協力し、モンゴル国ウランバートル市で、ドローンによる血液輸送の実証実験を実施した。

実証実験では、エアロネクストとACSLが共同で開発した「AirTruck」を使用し、標高1,300m、極寒の外気温-15℃という過酷な環境下、ウランバートル市内の国立輸血センターとモンゴル国立医科大学付属モンゴル日本病院間の片道4.75kmの距離を往復で合計約9.5kmの飛行で輸血用の血液を配送し、第三者上空における自動航行による飛行実施を成功させた。

ウランバートル市の慢性的な渋滞や脆弱な道路インフラにより、医療分野における深刻な課題解決に向けた社会的意義の高い実証実験となった。また実証実験は2023年9月にウランバートル市で開催された「新スマート物流シンポジウム」において、社会実装に向けて発足した、同国ワーキンググループの活動の第一歩となる。

セイノーホールディングスは今後も、ドローンによる医療定期配送網構築を目指しており、モンゴルの社会課題や住民のニーズに沿った新スマート物流(*1)SkyHub(*2)の構築による社会インフラの整備を推進し、モンゴルの社会課題解決に貢献していく。

*1 新スマート物流

物流業界が共通に抱える人手不足、環境・エネルギー問題、DX化対応等の課題を、デジタルやテクノロジーを活用しながら解を探究し、人々の生活に欠かせない生活基盤である物流を将来にわたって持続可能にするための官民での取り組み。ラストワンマイルの共同配送、陸送・空送のベストミックス、貨客混載、自動化技術等々、業界内外の壁を越えたオープンパブリックプラットフォーム(O.P.P.)による共創で実現を目指す


*2 新スマート物流SkyHub

エアロネクストとセイノーHDが共同で開発し展開する、既存の陸上輸送とドローン物流を繋ぎこみ、地上と空のインフラが接続されることで、いつでもどこでもモノが届く新スマート物流のしくみ。ドローン配送が組み込まれた、オープンかつ標準化したプラットフォームで、ドローンデポTMを拠点に、車とドローンを配送手段として、SkyHubTMSをベースに、SkyHubDelivery(買物代行)、SkyHubEats(フードデリバリー)、SkyHubMedical(医薬品配送)、異なる物流会社の荷物を一括して配送する共同配送など、地域の課題やニーズに合わせたサービスを展開・提供する。

SkyHubの導入は、無人化、無在庫化を促進し、ラストワンマイルの配送効率の改善という物流面でのメリットだけでなく、新たな物流インフラの導入であり、物流2024年問題に直面する物流業界において、物流改革という側面から人口減少、少子高齢化による労働者不足、特定過疎地の交通問題、医療問題、災害対策、物流弱者対策等、地域における社会課題の解決に貢献するとともに、住民の利便性や生活クオリティの向上による住民やコミュニティの満足度を引き上げることが可能になり、地域活性化を推進するうえでも有意義なものといえる


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