【物 流】全ト協 2023年7月~9月期 トラック運送業界の景況感(速報)

全日本トラック協会は2023年7月~9月期のトラック運送業界の景況感(速報)を発表した。

大企業製造業は前回調査(同年6月調査)から4ポイント改善して9となった。価格転嫁が進む食料品や半導体不足の解消や円安により自動車産業が改善し、全体を押し上げた。

トラック運送業においては、一般貨物の輸送数量は増加傾向にあるものの、高止まりした燃料等の輸送原価を適切に転嫁できていないことを反映し、業界の景況感は△33.5と前回より1.4ポイント悪化した。今後の見通しは、輸送数量等が改善する見込みを反映して△25.0と8.5ポイント改善の見込み。

主な各項目別の景況感として、実働率は△21.8と前回より1.4ポイント改善、実車率は△22.3と前回より0.9ポイント改善され、輸送効率は改善傾向。採用動向は△9.0と前回より10.9ポイント上昇したが、雇用動向は79.8と前回より5.3ポイント上昇し、運転者労働力の不足感は強くなった。

一般貨物では輸送数量が△29.0と前回より8.0ポイント改善、運賃・料金の水準は24.6と前回より2.4ポイント改善したことから、営業収入は△25.1と前回より3.3ポイント改善した。営業利益は△33.3と前回より8.3ポイント改善した。

宅配貨物では、輸送数量が△7.1と前回より13.2ポイント改善、運賃・料金の水準は21.4と前回より5.8ポイント改善したことから、営業収入は△35.7と前回より11.2ポイント改善した。営業利益は△28.6と前回より12.0ポイント改善した。

宅配以外の特積貨物では、輸送数量が△37.5と前回より27.7ポイント改善、運賃・料金の水準は16.7と前回より0.8ポイント改善したことから、営業収入は△41.7と前回より10.5ポイント改善した。営業利益は△54.2と前回より6.7ポイント改善した。


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