【アジア】国際協力銀行　インド政府系金融機関とクレジットラインの個別貸付契約

国際協力銀行（ＪＢＩＣ）は、インドの政府系金融機関であるＰｏｗｅｒ　Ｆｉｎａｎｃｅ　Ｃｏｒｐｏｒａｔｉｏｎ（以下　ＰＦＣ）との間で、融資総額約１８億円（うちＪＢＩＣ融資分約１１億円）を限度とする貸付契約を締結した。この融資は２０２２年７月にＰＦＣと締結済の再生可能エネルギー事業及び省エネルギー発電・熱供給事業を対象としたクレジットラインに基づく個別契約で、三井住友銀行との協調融資により実施する。またＪＢＩＣは、民間金融機関の融資部分に対し、保証を提供する。

今回の案件は地球環境保全業務（通称　ＧＲＥＥＮ）の一環として、印・ＫＰＣ　Ｇａｓ　Ｐｏｗｅｒ　Ｃｏｒｐｏｒａｔｉｏｎ　Ｌｉｍｉｔｅｄ（以下　ＫＰＣＬ）がインド・カルナータカ州において実施する廃棄物発電事業に必要な資金を、ＰＦＣを通じてＫＰＣＬに融資する。ＰＦＣ向けクレジットラインに基づく、２０２３年３月に続く第２号案件となる。

インドは高い経済成長率を誇る一方で、電源構成が石炭火力発電に偏重し、エネルギー需要の約８割を化石燃料に依存している。こうした状況を踏まえ、モディ首相は２０２１年１１月開催のＣＯＰ２６において、２０３０年までに非化石燃料による発電容量を５００ＧＷへ増強すること等を表明している。また廃棄物が発電やリサイクル等に活用されず、先進国と比べ埋め立てられる割合が高いインドにおいて、人口増加に伴う都市化の進展により、未処理の廃棄物の増加等が社会問題化している。インド政府は「クリーン・インディア」政策の２期目となる「Ｓｗａｃｈｈ　Ｂｈａｒａｔ　Ｍｉｓｓｉｏｎ－Ｕｒｂａｎ　２．０」を２０２１年１０月に発表し、インド全都市における＂Ｇａｒｂａｇｅ　Ｆｒｅｅ＂　を掲げ、廃棄物発電などの廃棄物処理施設を推進するなど、国内の衛生問題の改善に継続的に取り組んでいる。ＪＢＩＣは今回の案件を通じて、インド政府が進める地球環境保全に貢献する取り組みを支援する。

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