【アジア】ロッテなど ベトナムでカカオポッドを用いた土壌改良に関する産学共同研究
ロッテとベトナムのカントー大学、日本ハイドロパウテック、タケショー、タケショーフードベトナムは『カカオポッドの土壌改良剤としての有効性検証』に関する共同研究を開始した。
カカオ豆はカカオの実から取り出された後、発酵・乾燥工程を経てチョコレートの原料として使用されている。カカオの実の外側の殻(カカオポッド)はカカオの実の全体重量の約8割を占めるが、利用されることなくカカオ農地に廃棄されている。廃棄されたカカオポッドが土に還るには時間を要し、またカカオポッドで菌が繁殖すると、病原菌がカカオの木に広がり、結果としてカカオの実の収量の減少、更にはカカオ農家の収入低下を招いてしまう。そのため、カカオポッドを適切な方法で加工処理し、カカオ産地で産業利用することが望まれている。
共同研究では加水分解技術を活用することでカカオポッドを殺菌・粉砕処理し、土壌に散布することで農地の肥沃度を改善できるかベトナム南部のメコンデルタ地域において検証する。研究を通してカカオ産地の環境問題を解決し、資源循環型社会の実現を目指す。
カントー大学は1966年に設立された国立総合大学。ベトナムの国家重点大学の一つで、農学部、水産学部、医学部、経済学部などの学部があり、約43,000人の学生が在籍している。ベトナム南部の都市カントーに位置し、メコンデルタ地域の農業についての中心的教育研究機関という、重要な役割を担っている。
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