【流 通】東京スター銀行 スタートアップの成長を支援するワラント付融資を開始

東京スター銀行はスタートアップ企業支援の一環としてベンチャーデット(※1)の形態のひとつであるワラント付融資(※2)を開始した。

スタートアップ企業による資金調達額は、新型コロナウイルス感染症拡大による影響から2020年は落ち込みが見られたものの、翌年にはV字回復し、年々増加の一途をたどっている。日本のスタートアップ企業の資金調達は主にベンチャーキャピタルやエンジェル投資家(※3)によるエクイティ調達が中心となっており、国内ベンチャーデットの市場規模は米国に比べ、非常に小さい。

東京スター銀行は中期経営計画のアクションプランのひとつとしてスタートアップ企業向けにワラント付融資を開始し、第1号案件を実行した。政府は2022年発表した「経済財政運営と改革の基本方針」の中で新しい資本主義に向けた重点投資分野のひとつとしてスタートアップ企業への投資を掲げており、ワラント付融資は政府の方針に沿うもので、今後の市場拡大も見据えている。

融資をしたスタートアップ企業にはビジネスマッチングやM&Aアドバイザリーの提案、オーナーには資産運用の提案、従業員には金融セミナーや資産形成サポートなど、各々に合った最適な金融サービスを提供し、スタートアップ企業を全面的にサポートする。


※1 ベンチャーデット

スタートアップ企業の資金調達手段のひとつ。ワラント付融資やワラント付社債等の形態で行われ、エクイティとデットの双方の性格を有す。貸し手は借り手企業の将来の株価上昇メリットの享受を期待でき、借り手は株式の希薄化を回避しながら資金を調達できるというメリットがある。


※2 ワラント

一定の価格で、あらかじめ定められた期間内に企業の株式を購入できる権利のこと。融資の貸し手である金融機関に借り手となる企業が発行するワラントが付与される融資のことをワラント付融資という


※3 エンジェル投資家

起業間もないシードステージの企業に資金を出資する投資家



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