【知 識】NTT西日本と佛教大学 デジタル会員証を活用した生涯学習支援の共同実証

NTT西日本と佛教大学は、佛教大学オープンラーニングセンター(以下 O.L.C.)の約1300名の会員を対象に、2023年6月1日から2024年3月31日まで、デジタル会員証を配布し、デジタル会員証を活用した生涯学習の意欲向上や機会増を図る実証実験を行う。

人生100年時代を迎える今、産業界で求められる知識やスキルが変化し、その変化に対応するためにリカレント・リスキリングといった社会人の学び直しを促進していく必要があることから、大学にはこれまで以上に、社会人の再学習や生涯学修のステージをその都度・タイムリーに用意するなど、多様な課程・プログラムや開講形態が求められている。

現状では大学教育と社会人教育それぞれの学生の情報を紐付けすることが難しく、個人毎の生涯学修の履歴管理が煩雑になるとともに、大学としても個別最適な指導に活用することができないという課題が存在する。

NTT西日本は大学での学生の成績、資格等の各種証明書を発行する「証明書発行サービス」を提供しており、佛教大学をはじめ現在70以上の大学が利用している。証明書発行サービスに蓄積される学生の情報とデジタル会員証「Smart Me」を生涯IDによりシームレスに繋ぐことで、生涯学修の履歴管理を可能にするともに、デジタル会員証を活用した各種ソリューションにより学修環境のDX推進に取り組む。

佛教大学は日本最大規模の通信教育学部を有してきた中、2021年4月、大学の教育を社会に広く開放することを目的に、以下 O.L.C.を新たに設置‧開設し、受講者数は延べ6万人を超えた。

O.L.C.は現在、19歳から100歳までの会員約1300名が学習している。そのうち500名を超える会員は、全国初めてとなる講座のサブスクリプションが可能な定額会員で、講座は普遍的テーマから最旬トピックまで、11の豊富なカテゴリで、年間600以上の講座をハイフレックスやオンデマンドで開講している。デジタル会員証の導入で、学修履歴の一元管理と学習機会の創出、デジタル受講修了証などの発行やハイフレックス型講座の出席管理を行い、生涯学習の意欲向上と学びの機会最大化の有効性を検証する。

この取り組みを通して、「デジタル学生証‧会員証」が幼児教育‧小中高‧大学(通学‧通信)‧社会人(卒業生)学習の一連の生涯学修の伴走(支援)となり、生涯を通して多様な学びの機会の創出になること、社会的な取り組みである生涯学修の拡がりを支援するICTとして活用できることを確認し、各教育機関への展開を目指す。


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