【環 境】大和ハウス工業 放射熱を80%以上抑制可能な低放射折板屋根を本格運用

大和ハウス工業は室内の暑さの原因となる屋根の放射熱を一般的な折板屋根と比較して80%以上抑制する「低放射折板屋根」を開発し、2023年1月から本格運用を開始する。

猛暑日が年々増加する中で、工場や倉庫などでは労働災害の観点から従業員の熱中症対策が課題となっている。熱中症は屋外だけではなく室内でも多く発生しており、特に工場や倉庫などで作業する製造業では、熱中症の約半数の46%が室内作業時に発症している。

その一因が、屋根からの強い放射熱であり、工場や倉庫の多くに採用される折板屋根は、軽量で一定の強度を持つ一方、日射により高温化しやすく、強い放射熱によって室内を暑くするため、室内作業中の従業員などが熱中症を引き起こす恐れがある。

そこで「低放射折板屋根」を開発し、アルミ系遮熱シートとガラス繊維系断熱材を組み合わせた独自の低放射裏貼材が、日射で高温になった屋根の放射熱を抑えることができ、一般的な折板屋根と比較して放射熱を80%以上抑制、室内の体感温度を3℃低くできることを確認した。

「低放射折板屋根」は、空調設備を導入しない新築の工場や倉庫などを対象として、2019年3月から一部エリア(関東、中部、関西圏)で先行採用していたが、2023年1月からは36都府県で本格運用を開始する。


・製品名および会社名などは、各社の商標または登録商標です