【環 境】三菱ケミカルグループ 苦み成分を使用した魚が“嫌う”レジ袋を開発

三菱ケミカルグループは、キラックスおよびシモジマと、植物由来の生分解性樹脂コンパウンド「FORZEAS」と、魚が苦味を感じる成分「安息香酸デナトニウム」を使用した海洋生分解性レジ袋を共同開発した。三菱ケミカルグループが製造するFORZEASをキラックスが製膜・製袋し、シモジマがレジ袋「ENERFISH(エネルフィッシュ)」の海洋生分解性グレードとして販売する。

FORZEASは三菱ケミカルグループの植物由来の生分解性樹脂「BioPBS」を使用したコンパウンドで、自然界の微生物によって水と二酸化炭素に分解される。今回開発した海洋生分解性レジ袋は、海洋において1年間で約90%分解されることが確認されている。また、一般的な石油由来の原料を使用したレジ袋に比べ、焼却時の二酸化炭素排出量が約30%削減される。

さらにENERFISH(エネルフィッシュ)のレジ袋に配合されている安息香酸デナトニウムは、人や魚が口にすると強い苦みを感じる有機化合物で、誤飲防止の目的で玩具に塗布されるなど、安全性の高い成分である。そのため、海洋生物が同レジ袋を誤って飲み込んでしまうリスクを低減している。

今後、三菱ケミカル、キラックスおよびシモジマは小売店などでの採用を目指し、サンプルワークを進めていく。


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