【流 通】カネカと大成建設 ガラス手摺と一体化したバルコニー用太陽光発電システム開発

カネカと大成建設は2019年に共同開発した、建物の外壁や窓と一体化させた太陽光発電システム「T-Green(R) Multi Solar」を新たにガラス手摺と一体化させて、戸建て住宅、マンションのバルコニーにも設置できる発電システムとして開発した。このシステムは高い発電効率に加え、外部からの視線を遮るタイプや室内からの眺望を確保できるタイプなどの選択が可能で、外観の意匠性を備えるとともに、災害時における非常用電源としても機能も有している。

2022年9月東京都は「2030年カーボンハーフ」の実現に向けた条例制度改正の基本方針を公表した。これにより戸建て住宅やマンションを含む新築建物に太陽光発電等再エネ設備の整備を義務づけていることから、今後、マンション等に太陽光発電システムの設置が急速に普及することが予想される。また近年では自然災害等の発生による超高層マンションの停電被害が報告されており、停電時の共用部分の照明、携帯電話の充電など非常時における柔軟で確実な対策も課題となっている。

超高層マンションの場合、一般的に太陽光パネルは屋上に設置しているが、屋上には様々な設備機械等が配置されており、太陽光パネルを設置するスペースが限られ、発電量も限定されていた。そこで建物の高さを最大限に活用できる壁面を利用し、「T-Green(R) Multi Solar」を用いた住宅バルコニー用のガラス手摺一体型太陽電池システムを開発した。


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