【アジア】富士通とインド理科大学院 先端AI技術の共同研究を開始

富士通とインド理科大学院(以下 IISc)は2025年10月1日より、反応拡散系(※)のシミュレーションを高速化するソフトウェア技術開発の共同研究を開始した。

共同研究では、化学反応シミュレーションやスマートグリッドにおける電力需要シミュレーションなど自然科学・工学の幅広い分野において活用されている反応拡散系モデルをグラフネットワーク上に実装することで、現実世界のより複雑な問題を実用的な時間で処理できるようにする新たなアルゴリズムを考案し検証する。また富士通が開発している省電力・高性能なArmベースのCPU「FUJITSU-MONAKA」シリーズの特長を生かし、2030年度までに、反応拡散系のシミュレーションを省電力で高速化するソフトウェアの実現を目指す。

2027年リリースを予定している「FUJITSU-MONAKA」は、独自技術と最先端2nmプロセスを用いており、AIやHPC、データ解析など多様なニーズに対応しながら、優れた性能と電力効率で次世代データセンターの課題を解決し、導入から運用までの総費用(TCO)を削減する。一方IIScはインドを代表する研究機関として、数々の革新的な研究成果を挙げており、両者の連携は、持続可能な社会の実現に大きく貢献すると期待される。共同研究は両機関の強みを活かし、革新的なソフトウェア技術開発を目指す。


※ 反応拡散系

化学反応と物質の拡散からなる2つのプロセスによって、空間の物質が変化する様⼦を数理モデル化したもの


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