【環 境】三菱電機 台湾ITRIとパワー半導体利用大容量電力変換システムで技術提携

三菱電機は台湾地域における販売会社の台湾三菱電機と共に、台湾の工業技術研究院(Industrial Technology Research Institute 以下 ITRI)と、太陽光や風力などの再生可能エネルギーを利用して発電した電力を効率的に変換する大容量電力変換システムの普及拡大に貢献する、メガワット級電力変換システム(Power Conversion System 以下 PCS)の技術提携に関する基本協定を締結した。

近年、脱炭素社会の実現に向け、太陽光や風力などの再生可能エネルギーを利用した発電システムの導入が世界的に拡大している。それに伴い、発電した電力を使用するために直流と交流の電力変換を行うPCSの需要が拡大している。その中でも、メガソーラーなどの大規模システムで発電した大容量の電力を効率的に使用するためのメガワット級PCSの需要が高まっている。

三菱電機は、再生可能エネルギーを利用した発電・蓄電・送配電システムのPCSに使用されるパワー半導体において、長年、高い信頼性と大容量の電力変換を高効率に実現するパワー半導体モジュールを提供し、厳しい環境条件下でも安定した性能を発揮することで、世界中で豊富な市場実績を有している。

ITRIは持続可能な環境の実現を目指し、「循環経済」「低炭素製造」「再生可能エネルギーシステムおよび環境技術」の3つの分野で開発を推進している。その中で、大容量電力を使用する発電・蓄電・送配電システムを構築する技術に関する高度な知見と強みを有し、これまでに多くの台湾企業の創設や育成、技術提供を通じて産業発展に貢献してきた。

三社は協定の枠組みのもと、三菱電機が有する高効率パワー半導体モジュール、ITRIが有する大容量電力を効率的に変換する技術と台湾三菱電機が有するマーケティング力のそれぞれの知見と強みを結集し、三菱電機の高効率パワー半導体モジュールを搭載したメガワット級PCSを共同で試作し、実証実験に取り組む。

この活動を通じて、三菱電機と台湾三菱電機は、パワー半導体モジュールを効果的に使用したPCSの設計情報や、実証実験から得られた試験結果をユーザーへ参考情報として提供することで、PCS向けパワー半導体モジュール事業のさらなる拡大を目指す。ITRIは三菱電機のパワー半導体モジュールを含むPCSの構築に関する設計書、実証実験から得られた試験結果を台湾のPCSメーカーへ参考情報として提供し、関連分野の台湾企業に対し製品開発を支援する。


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