【流 通】NEC AIを活用した事業企画書の診断サービスの有償PoCを開始

NECは自社における事業開発の知見やノウハウを踏まえて、事業開発のDX(デジタルトランスフォーメーション)を加速するAIサービスのプロトタイプを開発、有償PoC(概念実証)を開始する。このサービスは事業企画書をAIで診断し、評価や改善アドバイスを提供する。PoCによる顧客の事業開発活動での価値検証を経て、2026年初頭のサービスリリースを目指す。

近年、企業成長の柱として新規事業に注目が集まる中、事業開発の現場において、経験の少ない企画担当者は事業企画書をどのようにブラッシュアップしていけばよいかわからないという悩みを持っている。また評価者も新規事業の領域と自身のバックグラウンドが異なる場合には評価・アドバイスしづらいという悩みを抱えている。その結果、企画担当者と評価者の間のコミュニケーションがうまくいかず、事業開発活動自体のスピードが阻害されることも少なくない。

こうした問題を解決し、事業開発におけるDXを推進するため、NECは自社の新規事業開発の経験を活かし、事業企画書をAIで評価・診断するサービスのプロトタイプを開発し、リリースに向けて有償PoCを開始する。このPoCでは、ゲート審査で用いられる評価軸をもとに事業企画書をAIが分析し、内容の過不足を自動診断する。さらに不足内容については、ブラッシュアップするための具体的なアドバイスをAIが提供する。

このサービスは、NECがこれまでの新規事業開発の経験をもとに作成した独自の事業評価軸を活用し、企画担当者にはブラッシュアップのためのアドバイスを、評価者には客観的な評価をAIが提供する。また顧客独自の評価基準にも柔軟に対応し、それぞれの組織に最適な診断を実現する。AIによる網羅的、客観的な評価結果に基づき企画担当者、評価者が会話することで、事業化に向けた建設的な議論を可能にする。このサービスはNEC独自のセキュアな環境で提供するため、機密性の高い情報も取扱できる。

NECは同サービスを、クライアントゼロ(※)の考えのもと、自社の新規事業開発にも導入し、すでに社内プロセスの効率化・高度化を実現している。今回の有償PoCによる先行提供を通じて、実運用における価値検証とフィードバックを収集し、さらなる品質向上を図った上で、2026年初頭のリリースを予定している。

※ クライアントゼロ

企業が自身をゼロ番目のクライアントとして最先端のテクノロジーを実践することで、「活きた」経験をリファレンスとして顧客や社会に提供する考え方


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