【環　境】ＪＥＲＡとデンソー　国内初となる火力発電所内でのＳＯＥＣ水素製造実証

ＪＥＲＡは、２０２５年９月２５日より同社新名古屋火力発電所（愛知県名古屋市）で、デンソーが開発した水電解装置ＳＯＥＣ（電解電力（※）：２００ｋＷ）を活用した水素製造実証試験を開始した。

ＳＯＥＣ（Ｓｏｌｉｄ　Ｏｘｉｄｅ　Ｅｌｅｃｔｒｏｌｙｓｉｓ　Ｃｅｌｌ　／　固体酸化物形水電解装置）は、セラミック膜を電解質として高温で動作し、水蒸気を電気分解して水素を製造する装置で、電気分解効率が最大で約８０％と非常に高く、ＰＥＭ型やアルカリ型などの他の水電解方式と比較して電力コストを低減できる特長を持つ。

実証では、デンソーの熱マネジメント技術を応用してＳＯＥＣから排出される熱量を最小限に抑えることで、世界最高水準の電解効率による水素製造の実現に取り組む。この結果をもとに、今後は　ＳＯＥＣの次世代燃料製造装置としての実用化に向けた取り組みを加速すべく、２００ｋＷから数千ｋＷへの電解電力の拡大を目指す。

両社は今回の実証試験を通じて、グローバルなグリーン水素・アンモニアサプライチェーンの早期構築を図り、世界の脱炭素化とエネルギー問題の解決に貢献する。

※　電解電力

水の電気分解に投入する電力

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