【物 流】YKK AP、大王製紙と北陸コカ・コーラボトリング 異業種共同輸送を開始

YKK AP、大王製紙と北陸コカ・コーラボトリングは2025年8月より、異業種3社で商品輸送の効率化に向けた共同輸送を開始した。

これまで各社の工場から仕向地(商品が届けられる先)まで、片荷輸送(全ての輸送は往路のみ実車(※1)、復路は空車)で運行していたが、大王製紙の物流グループ会社であるダイオーロジスティクスが各社の輸送を一括で行い、各社の輸送拠点を繋ぐ運行ルートにしたことで空車での輸送距離を縮め、実車率(※2)を向上させた。

CO2排出量では年間71.6トン(34%)、トラックドライバーの運転時間においては年間1,992時間(43%)の削減を見込んでいる。なおこの取り組みは、国土交通省が募集する令和7年度物流効率化法(※3)に基づく総合効率化計画の認定及びモーダルシフト等推進事業(※4)の認定を受けた。

3社の取り組みは、北陸と埼玉・静岡を結ぶルートと、北陸と神奈川・静岡を結ぶルートの2系統で実施された。各社とも実車率は50%にとどまっていたが、車両を一本化することで、それぞれ91.7%、81.6%まで高めることが可能となる。YKK AP、大王製紙、北陸コカ・コーラは、今後も社会課題を解決する物流効率化を進め、持続可能な物流の実現を目指す。


*1 実車

実車とは、貨物を実際に積載して輸送している状態

*2 実車率

輸送効率の指標のひとつで、総走行距離に対して、実際に荷物を積んで走行した距離

*3  物流効率化法(物資の流通の効率化に関する法律)

流通業務(輸送、保管、荷さばき及び流通加工)を一体的に実施するとともに、「輸送網の集約」、「モーダルシフト」、「輸配送の共同化」等の輸送の合理化により、流通業務の効率化を図る事業に対する計画の認定や支援措置等を定めた法律。総合効率化計画の認定を受けることにより、さまざまな支援制度を利用できる

*4 モーダルシフト等推進事業

温室効果ガスの排出削減、流通業務の省力化による持続可能な物流体系の構築を図るため、荷主及び物流事業者等物流に係る関係者によって構成される協議会が実施するモーダルシフト等の取組みを支援する補助事業


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