【知 識】デロイトトーマツグループと東和薬品 経理財務人材の確保・高度化で協業
デロイト トーマツ リスクアドバイザリー(以下 デロイト トーマツ)と東和薬品は、経理財務領域における協業に関する契約を締結した。今後両、東和薬品が経理財務人材を安定的に採用・育成できる仕組みを作り、グループ会社を含めた経理財務業務を効率よく進められる体制を整備する取り組みを開始する。
デロイト トーマツは日本企業の経理財務領域に関わる課題解決を強化しており、中でも専門人材の継続的な確保および育成がその要と捉えている。近年、外部環境の変化が大きい中で多くの企業の経理財務部門が「人材不足」や「AI活用への対応不足」に課題意識を抱えていることがデロイト トーマツの調査で明らかになっている。
東和薬品の拠点がある関西は大都市圏ではあるものの、首都圏に比べて人材不足が目立っており、特に高度な専門性を持つ経理財務人材の確保が課題となっている。また同社は欧州・アメリカのグループ会社を有しており、海外との連携が不可欠であることから、国際化への対応が重要である。くわえて東和薬品などジェネリック医薬品メーカーの生産力確保の観点で、国が業界再編を促す声が出ており、経理財務部門の高度化と国際化が、競争力強化の重要な鍵になっている。
東和薬品は経理財務部門の高度化を実現するため、これまでデロイト トーマツが培った経理財務人材の知見を活用して、専門性の高い人材の採用を強化し、変化の激しいビジネス環境に対応できる柔軟性と戦略的視点を持つリーダーシップ人材の確保に取り組む。また、既存社員を対象とした育成プログラムを拡充するなどして、スキルの向上や国際化を図る。
製薬業界は合併・買収が盛んなことから、グループ会社間で異なった経理財務ルールやシステムが運用されているケースが散見され、東和薬品グループも同様の課題を抱えている。こうした経理・財務業務の課題を解決し、効率化するため、グループ各社のルールやプロセス、システムの見直しを行い、一部業務の集約を進める。
また効率化に加えて、AI(決算自動化エージェントなど)を導入することで、決算業務の精度とスピードを向上させ、高度化も目指す。この取り組みにより、経理財務部門の社員が個々の能力を最大限に活かせる環境を整えるとともに、経営戦略の策定や意思決定支援など、より付加価値の高い業務に注力できる体制を構築する。
両社は協業を通じ、ジェネリック医薬品業界における経理財務領域の機能強化や人材確保・育成の先進的なモデル構築を目指す。またデロイト トーマツは協業で得た知見を基に、特に経理財務部門における「AI活用への対応不足」や「人材不足」といった課題に対するソリューション拡充や人材育成プログラム強化を行い、経理財務部門が経営の中核を担う機能として発展していくことを後押しし日本企業の競争力強化に貢献する。
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