【アジア】TOPPANグループ タイのスマートカードソリューション企業を買収

TOPPANホールディングスと同社グループ会社のTOPPAN Nextは、傘下のグローバルセキュア事業会社TOPPAN Securityを通じ、アジアおよびアフリカ全域でスマートカードソリューションを提供するタイのdzcardグループ(読み:ディーゼットカード)の株式を100%取得することで合意した。

この買収により、TOPPANグループとdzcardグループの製造拠点と発行拠点を融合し、アジア・アフリカを中心としたクレジットカード製造・発行事業において、カード発行サービス拠点を強化する。サプライチェーン最適化をはかり、BPO事業を含む現地のニーズに沿ったサービスを市場へ展開する。

クレジットカードの発行数は、Web決済が増加する中でもデジタル銀行が顧客獲得目的などを背景に物理カードを発行する傾向があり、年々増加している。またSDGsにおいても「金融包摂(経済成長や金融サービスへのアクセス)」がターゲットの一つとなっており、VISA/Masterなどのブランドが積極的にグローバルサウス地域へ進出しており、今後アフリカ等の地域における中間層の決済人口の増加も期待される。

一般的に銀行等の金融機関では、カード媒体の調達コストを削減しつつ、セキュリティやレギュレーションを含む運用の観点から、カードへの個人情報書込みについては、それぞれの地域において、自社で行うか、発行センターを有する企業へ委託をする傾向がある。

今回の買収により、両社の持つ製造拠点・発行拠点で、材料調達のノウハウを集約し、サプライチェーンを最適化する。あわせて両社の保有する販売基盤を活かし、TOPPANグループのデジタルソリューションや、グローバル政府系事業とペイメント事業を融合させた新たなサービス事業領域への拡張を企画推進していく。

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