【流 通】物言わぬ多数派にとって子どもの声は騒音ではなく「魅力」であることを実証
明治大学商学部加藤拓巳准教授とNECの共同研究成果が、サイレントマジョリティにとって子どもの声は「騒音」ではなく「魅力」であることを実証し、日本感性工学会で優秀発表賞を受賞した。
都市設計・政策では、一部の声高な少数派(ノイジーマイノリティ)の意見を濃く反映してしまうリスクがある。食品や車メーカーなどと異なり、顧客価値の検証をする例が乏しいため、静かに支持している物言わぬ多数派(サイレントマジョリティ)の意見が可視化されてこなかった。その結果、一部の強い苦情に影響を受けてしまう例が後を絶たない。例えば、子どもの声がうるさいとの近隣住民の苦情をきっかけに、公園の廃止や保育園新設の中止という事例が存在する。除夜の鐘を中止する寺院も報道されている。サイレントマジョリティの存在を無視し、積極的かつ熱心な反対派であるノイジーマイノリティの意見ばかりが反映されると、都市の風情や活気が失われていく懸念がある。そこで、この研究は、公園を対象として、電車の音よりも、鐘の音と子どもの声の方が、魅力があり、訪問意向を高め、街の居住意向に寄与することを科学的アプローチで実証した。
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