【アジア】タイ・マヒドン大学とエルピクセル AIを活用したモバイル結核健診の実証事業

タイのマヒドン大学公衆衛生学部とエルピクセルは2025年3月より実証事業として、Artificial Intelligence(AI)を活用したモバイル結核検診(X線撮影装置を搭載したバス)の運行を開始する。この実証事業は2024年9月に両者が締結した研究契約に基づき、バンコク都庁の協力を得て実施する。

結核は結核菌による感染症であり、胸部X線画像(CXR)は、肺結核の検出に重要な役割を担っている。世界保健機関(WHO)は2014年にEnd TB Strategyを発表し、結核のない世界に向けて、結核スクリーニングやトリアージで、AIの活用を推奨している。

実証事業はバンコク都の19地区を対象に実施される。モバイルバスでCXR撮像後、その場ですぐにAI(※)が結核の検出を行い、陽性が疑われる場合は、ただちに担当する放射線科医に通知される。迅速な画像診断により、連絡を受けた結核陽性候補の被験者は、従来より早期に病院で結核の確定診断がなされ、治療を開始できることが期待される。

※ 胸部X線画像を、結核症例である可能性についてAI推論した尤度に基づいて"None,Low,Mid,High"の4段階で分類する機能を持つ「EIRL Chest TB」を指す。日本では医療機器製造販売承認・認証は取得していない


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