【流 通】村田製作所 独自開発の統合型再エネ制御ソリューションの外販開始
村田製作所は、再生可能エネルギーの有効活用に向けて独自開発した統合型再エネ制御ソリューション「efinnos(エフィノス)」の外販を開始した。同社工場において再生可能エネルギー100%に貢献した、太陽光発電と蓄電池の効果的かつ効率的な活用を可能にする制御システムを構築し、その運用を支援する。製造業をはじめ大電力を消費する設備・施設を備える事業所へのサービス提供を想定している。
近年、温暖化による海面や気温の上昇、異常気象の発生などが大きな社会課題となっており、原因となる温室効果ガスの排出削減に向けた取り組みが求められている。特に製造業では、生産設備で多くの電力を使用するため、省エネに加えて工場の消費電力を再生可能エネルギーへ転換していくことが重要とされる。一方で工場での電力需要は、装置・設備の稼働状況や従業員の勤務形態、季節や天候などで大きく変動し、太陽光など自然エネルギーから得られる電力量は、季節や天候、地域特性などによって常に不安定で、安全で安定した工場の操業を維持しながら再生可能エネルギーの有効活用を図るためには、電力需要の変動に応じて供給量を最適制御するシステムが必須とされる。
そこで村田製作所は、太陽光発電と蓄電池の効果的かつ効率的な活用を可能にするefinnosを開発した。太陽光発電や蓄電池のシステムおよび周辺機器からデータを収集し、拠点内の機器や設備別の運転データおよび過去の運転実績、さらには外部機関から得た天候などの予測情報もあわせ、人工知能(AI ※)によって太陽光発電や蓄電池のシステムを最適制御する。制御した複数拠点での電力消費や発電・蓄電の状況は、ウェブアプリケーションを通じてリアルタイムでモニタリングすることができる。
2021年9月の金津村田製作所への導入を皮切りに、電力需要傾向や地域特性の異なる国内5カ所の自社工場(金津、ワクラ、ハクイ、仙台、伊勢)において運用を行っている。そのうち、金津、仙台、伊勢では使用電力の再生可能エネルギー化100%に貢献している。
村田製作所は各工場での多様な操業条件や立地・規模の下での導入効果を検証し、さまざまな条件でのシステムの構築・運用を見据えた知見とノウハウを蓄積してきた。これを生かし、事業所ごとに異なる電力利用や発電・蓄電の状況に合わせ、現場に即した運用を支援する。
※条件によって適用できない場合がある
・製品名および会社名などは、各社の商標または登録商標です
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