【流 通】横浜市立大学と弘前大学 「へき地」の少子化対策の成果を見える化
横浜市立大学大学院データサイエンス研究科ヘルスデータサイエンス専攻の金子惇准教授と、弘前大学の野村理助教(現岐阜大学併任講師)、相馬優樹助教の研究グループは、出生率が比較的高い地域がある青森県の市区町村別の15歳未満人口(年少人口)割合(*1)(以下 年少人口割合)に注目し、金子准教授らが開発した「へき地度(*2)」を用いて、年少人口割合及び年少人口減少率との間に負の相関があることを明らかにした。
一方で、「へき地度」が高い地域でも相対的に年少人口割合が高い地域があり、それらの中で、特に予測値からの乖離が大きい上位10%を同定した。中でも最も「へき地度」が高い西目屋村の少子化対策を確認したところ、年少人口を増加させるための様々な対策を行っていることが分かった。研究は、このように「へき地度」を用いてポジティブな外れ値を同定することが少子化対策の効果の指標になり得ることを示しており、今後、他の指標についても応用可能であるとしている。
*1 15歳未満人口(年少人口)割合
総人口に対する15歳未満の人口の割合
*2 へき地度 Rurality Index for Japan(RIJ)
金子惇准教授らの研究グループが開発した、日本の医療における「へき地度」を表す尺度。「へき地」の医療の特徴を見える化することができる
「へき地」という言葉は医療資源の乏しい郡部を指す言葉として行政文書でも用いられており、英語のruralに対応する言葉としてこの研究では「へき地」「へき地度」という言葉を用いている。ただ「へき地」も“rural”もネガティブなニュアンスを含んで用いられる場合もあるものの、他に適切な用語が無いため使用されているという側面もあり、その点を鑑みて、ここでは「」付きの「へき地」「へき地度」という表現を用いている
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