【アジア】サントリーホールディングス　タイで再生農業の手法を用いたサトウキビ栽培

サントリーホールディングスは、サトウキビを主とした農産品の持続可能な調達を支援する国際団体・ＶＩＶＥ、タイ有数の製糖会社・Ｋａｓｅｔ　Ｔｈａｉ　Ｉｎｔｅｒｎａｔｉｏｎａｌ　Ｓｕｇａｒ　Ｃｏｒｐｏｒａｔｉｏｎ（以下、ＫＴＩＳ）と協働し、タイにおいて再生農業（※１）の手法によるサトウキビ栽培を開始する。

ＶＩＶＥは持続可能な砂糖調達を目指し、２０１５年に設立された、加工業者・製造業者を中心に８０以上の組織が参加する国際団体で、サトウキビおよび砂糖の生産・流通におけるトレーサビリティの確保や、環境・社会面に配慮した持続可能な砂糖の供給を目的としたプログラムを提供している。サントリーホールディングスは２０２３年８月に、日本企業で初めて同団体に加盟した。またＫＴＩＳはサントリーグループのタイにおける砂糖サプライヤーの１社 で、世界最大級のサトウキビの圧搾工場を所有している。

農林業由来のＧＨＧ排出量は、全体の約４分の１を占めると推定（※２）されている。サントリーグループにおいても、バリューチェーンにおけるＧＨＧ排出量の中で、農業由来のものは約２割を占めると推定している。

今回、省耕起栽培や有機肥料を用いるなど再生農業の手法により、サトウキビ栽培における脱炭素促進を目指します。この手法はサントリーホールディングスが資金提供し、ＶＩＶＥとＫＴＩＳ社が共同で確立した。

サントリーグループは、持続可能な社会の実現に貢献すべく、２０１１年にサステナブル調達基本方針、２０１７年にサントリーグループ・サプライヤーガイドラインを制定した。２０１９年には世界最大のサプライヤーエシカル情報共有プラットフォームを提供する「Ｓｅｄｅｘ」に加盟するなど、持続可能な原料調達に取り組んでいる。再生農業に関しては、英国でも２０２２年から大麦の栽培を開始している。

今後も持続可能な農業への移行に向けて、再生農業に加え、さまざまな活動を推進していく。また、バリューチェーン全体でのＧＨＧ排出量削減に向け、グループ一丸となってサステナビリティ経営に取り組んでいく。

※１　再生農業

農地の土壌に着目し、その生態系を再生させることにより土壌の肥沃度を高め、農作物の生産を持続可能にする農業

※２　ＩＰＣＣ第５次報告書ＷＧ３　ＳＰＭ

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