【流 通】三菱地所 高速道路ICに直結した「次世代基幹物流施設」開発計画を始動

三菱地所は宮城県仙台市太白区郡山北目地区に、新しい物流システムに対応した高速道路IC直結の「次世代基幹物流施設」の開発計画を始動する。仙台市、仙台市郡山北目土地区画整理組合設立準備委員会と三菱地所の三者間で計画実現に向けた連携に関する覚書を締結した。

三菱地所は、レベル4自動運転トラック等の次世代モビリティの受け入れ可能な次世代型の物流施設を整備することで、トラックドライバー不足という社会課題の解決を目指す「基幹物流構想」を掲げている。今回の計画において、2030年代前半を目途に延床面積約273,000m2の次世代基幹物流施設を東北圏に整備し、物流業界の人手不足解消や配送効率の高い物流ネットワーク構築を図るほか、国が2040年までに実現を目指す「フィジカルインターネット」の実現に寄与する。

今回の開発計画では、仙台駅より約6.3km、国道4号線・東北自動車道・仙台東部道路に接続する仙台南部道路の結節点「長町IC」直結の物流施設を開発する。高速道路ICに直結した専用ランプウェイを設けることで、自動運転トラックや後続車無人隊列走行などの次世代モビリティが高速道路から一般道に下りることなく物流施設を利用可能な施設整備を目指す。計画ではレベル4自動運転トラックが建物内まで運行できるよう施設整備を行うほか(建物内運行における特有技術につき特許出願済)、現在実用化されているダブル連結トラックも受け入れできるようにする。

将来的には東北圏における基幹物流施設として関東圏とネットワークを構築し、物流IoT等の最先端技術にも対応した中核物流拠点として、日本全国を結ぶ物流ネットワークである広域幹線物流システムを担う。

三菱地所は、京都府城陽市でも次世代モビリティに対応した基幹物流施設の開発計画に着手しており、関東圏や中京圏においても基幹物流施設の検討を進めている。2023年6月にはレベル4自動運転トラックによる幹線輸送を目指すT2と資本業務提携を締結した。T2の手掛けるレベル4自動運転トラックによる日本の幹線輸送と三菱地所が開発する次世代基幹物流施設を融合させ、自動化・省人化を推進するほか、効率的な輸配送による環境負荷低減を図る。


・製品名および会社名などは、各社の商標または登録商標です