【アジア】双日 ベトナムで小売店向け決済用アプリなどを手掛ける企業に出資
双日はベトナムのFinvietに出資した。同社はベトナムで主流となっている家族経営を中心とした小規模小売店の、受発注管理やキャッシュレス決済用のスマートフォンアプリなどを手掛けている。Finvietのアプリは、メーカーから卸売や小売を通じて消費者に至るサプライチェーン全体の受発注をオンライン化してシームレスにつなぐことができる。Finvietが提供するキャッシュレス決済や借入の機能を組み合わせることで、流通関係者と消費者の利便性向上を目指す。
ベトナムは2023年に人口が1億人を超え、小売市場は2027年まで年平均成長率が10%を超える(※1)ことが見込まれている。多店舗展開するスーパーマーケットやコンビニエンスストアなどの小売店は一部で、家族経営を中心とした小規模小売店が市場全体の約8割にあたる約90万店舗(※2)を占める。小規模小売店では商品の受発注が手作業で行われていることが多く、業務効率の改善余地がある。また食品や日用品のメーカーから小売店に至る流通においても、複数の卸売を経由した取引が多く、輸送時間や効率性、データの活用などが課題となっている。
Finvietは、メーカーから卸売や小売を通じて消費者に至る流通網をオンライン化し、データを活用することで、サプライチェーンの高度化を図る「Manufacturer-to-Consumer(M2C)モデル」を構想として掲げている。小規模小売店をはじめ、メーカーや卸売などの流通関係者が、Finvietの運営するアプリを導入することで、流通網の効率化や取引データの活用が進み、サプライチェーン全体で利便性が向上することが期待されている。さらに小規模小売店の店頭で、借り入れや各種サービスの支払いができるなど、生活に必要な機能を強化することで、消費者の利便性向上にも寄与する。
※1 「Retail Market in Vietnam by Distribution Channel and Type-Forecast 2023-2027」 TechNavio (Infiniti Research Limited)
※2 双日調べ
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