【アジア】パナソニック インドネシアで水ソリューション事業を拡大

パナソニック空質空調社はインドネシアで、2024年4月に独自技術で井戸水の鉄分を除去する「セントラル水浄化機器」の新製品を、同年8月に水質を硬水から軟水に変える「軟水機」を発売する。現在展開している井戸水を汲み上げるポンプや電気シャワーと組み合わせるとともに、導入前に必要な水質検査の体制強化と新たに配管清掃サービスを提供し、機器販売からサービスまで水に関わるソリューション事業の拡大を通じて、インドネシアの人々の生活の質向上に貢献する。

SDGsの目標として「安全な水とトイレを世界中に」が掲げられているが、インドネシアでは、人口の約70%が水質の悪い井戸水を洗濯やシャワーなどの生活用水として使用しており、公衆衛生面で懸念されている。またインドネシアの水質はカルシウムとマグネシウムを多く含む硬水で、洗濯物が固くなる、シャワーでの不快感、キッチンや食器への水垢の付着などの不便さがある。パナソニックは軟水化により、これら課題を解決できると見込んでいる。

パナソニックは1988年に、インドネシアでNational(現Panasonic)ブランドの井戸水を汲み上げるポンプの販売を開始し、現在ではアジア諸国、中南米などに展開している。一方で井戸水には鉄分が多く含まれ、匂い、濁りなどで不衛生なことに加え、洗濯による衣類への着色、浴槽や便器の変色の原因になる。2020年に「セントラル水浄化機器」を発売し、独自技術で鉄分や濁りを除去することで、浄化した生活水の提供を実現した。ろ過部のフィルターを1日1回ユーザー自身でメンテナンスすることで、フィルター性能を最大5年間維持することができ、個人向けに加え、住宅デベロッパーなどの法人向けにも販売し、好評を得ている。


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