【環 境】パナソニック インダストリー 「車載用アルミ電解コンデンサ」を製品化

パナソニック インダストリーは、ハイブリッド車や電気自動車などのxEV(電動車)用ECU(電子制御ユニット)に搭載される「導電性高分子ハイブリッドアルミ電解コンデンサ」において、業界で初めて、135℃保証を大容量タイプで実現した「ZLシリーズ」を製品化し、2024年2月より量産を開始した。

大容量・大電流という特長を有した「導電性高分子ハイブリッドアルミ電解コンデンサ」は、ECU電源回路の電流ノイズ低減と回路電圧の安定化を行う役割を持ち、自動車1台あたり100個以上使用される、車の電動化・高度電子化に欠かせないキーデバイスである。

近年、車の電動化や自動運転の進展によりECUの搭載数と消費電力の増加が加速しており、特に、ADASやEPS(電動パワーステアリング)・自動ブレーキなどの用途では、安全性向上のために同一回路を2回路搭載する冗長設計が求められ、コンデンサの使用数は一層増加する傾向がある。その一方、車体の設置スペースは限られており、ECUには大電流処理を小形で実現することが求められ、ECU内の発熱量が増加する。そのため、コンデンサに対しても、これまで以上の高耐熱対応と大容量化による小形化の両立が求められている。

同社は2012年に、「導電性高分子ハイブリッドアルミ電解コンデンサ」の量産を開始し、リーディングカンパニーとして業界初の製品を創出してきた。今回、独自の電解液技術と高精度電極箔巻取り技術をさらに進化させ、業界で初めて135℃保証を大容量タイプで実現した「ZLシリーズ」の製品化を行った。主要5サイズをラインアップし、熱対策による回路設計の制限抑制と同社既存標準品(ZCシリーズ)から容量を変えずに1ランク小型化を実現する。


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