【物 流】JR貨物 2023年11月分輸送動向

JR貨物は2023年11月分の輸送動向を発表した。発表によると、国内経済は外食や旅行・宿泊などのサービス消費が堅調さを見せる一方、中国の景気減速に伴う製造業の生産調整により国内の荷動きが伸び悩んだ結果、輸送実績は前年を下回った。

コンテナ輸送では、前年に値上げを実施したビール類やコロナ禍からの需要回復を受けた清涼飲料水等を中心に食料工業品が前年を上回ったほか、積合せ貨物は、2024年問題や環境対策を背景とした鉄道シフトに加え、大手ECサイトの大型セールの実施等により増送となった。一方、化学薬品は、一部顧客の輸送終了や需要低迷に伴う生産減により低調となったほか、紙・パルプはペーパーレス化の進展に伴う紙の需要減が続き減送となった。これによりコンテナ全体の輸送は前年比98.4%となった。

また、車扱では石油がガソリン及び軽油を中心に需要が堅調に推移したものの、セメントが前月に引き続き、顧客の生産計画変更により前年実績を大きく下回ったことから車扱全体では前年比93.5%となり、コンテナ・車扱の合計では、前年比97.0%となった。