【流 通】清水建設はアトムラ工業 「ロックウール吹付け機車載トラック」を開発

清水建設はアトムラ工業と共同で耐火被覆工事の施工体制強化策の一環として、荷台に搭載した資機材を現場で積み下ろしせずロックウール吹付け作業を開始できる「ロックウール吹付け機車載トラック」を開発した。今後、この移動式プラントを作業効率の低い狭隘現場や小規模作業現場のロックウール吹付け作業に機動的に投入し、需給逼迫が懸念されている耐火被覆工事の生産性向上につなげていく。

昨今、首都圏を中心に鉄骨造の大規模建築物の施工件数が増加し、鉄骨耐火被覆工事の需給逼迫が懸念されている。工事の消化を円滑に進めるためには経時的な需給動向を見据えた施工体制の確保とともに、生産効率の向上に向けた取り組みが欠かせない。なかでも場内に常設プラントを設置できない小規模現場では、1日の吹付け量の多寡にかかわらずプラントの設置・撤収作業に一定の時間が必要となり、その分、実作業に充てる時間が少なくなってしまうという課題がある。そこで清水建設は現場に到着後、迅速に実作業を開始できる移動式プラントとして、ロックウール吹付け機車載トラックを開発した。

ロックウール吹付け機車載トラックは側面が上下に開閉するウィングボディの荷台に、吹付け機、チューブポンプ、ブロアー(圧送機)、スラリータンクなど必要機材一式を積載した。各機材はそのままの状態で作業に入れるようレイアウトされており、現場に到着後、トラック側面のウィングとあおり板を上下に開き、給水接続、電源接続、ホース接続を行うだけで作業準備が完了する。これにより現場滞在時間のほとんどを吹付け作業に費やすことができ、生産効率の飛躍的向上が見込まれる。

今後、首都圏の建築現場のうち、吹付け量の少ない現場や常設プラントを配置できない中小現場を中心に、車載型移動式プラントを機動的に投入し、耐火被覆工事の生産性向上、施工体制強化につなげていく。

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