【流 通】村田製作所とミシュラン 高耐久RFIDモジュールを共同開発

村田製作所はヨーロッパ最大の自動車タイヤメーカーミシュランとタイヤ内蔵用RFIDモジュールを共同開発した。

近年、拡大するタイヤ市場において、タイヤの安全性の保証、製造時の物流効率化、個々のタイヤのライフサイクルを管理することなどが課題となっており、RFIDタグの導入検討が進められてきた。独自でタイヤ内蔵型のRFIDタグを開発していたミシュランは、これらの製品管理を幅広い市場向けに展開していくため、従来のRFIDタグと比較してさらなる低コスト化や通信の信頼性向上を目指していた。

村田製作所は通信市場で培った高周波技術や小型化技術、自動車市場における技術的知見などを活用し、タイヤ内蔵時でも安定した通信性能を発揮し、タイヤのライフサイクルに匹敵する耐久性を低コストで実現した本製品をミシュランと共同開発した。タイヤメーカーの工場・倉庫内だけでなく、物流・アフターマーケットでのメンテナンスや品質トレーサビリティでの活用が期待される。

ミシュランでは、まず商用車タイヤ向けに同製品の内蔵を進めており、2024年頃を目途に乗用車向けへ拡大する予定で、同製品を活用したRFIDシステムを業界標準とするためのプロモーション活動にも取り組んでいる。

村田製作所は製品提供だけでなく、自社のソリューション「id-Bridge(TM)(RFIDミドルウェア)」においてもISO(※)で規定されるタイヤ内蔵用RFIDタグへのデータ書き込みや読取試験にも対応し、業界のタイヤ管理効率化にも寄与する。


※ ISO

スイスのジュネーヴに本部を置く国際標準機構が定める国際規格のこと。タイヤ内蔵RFIDタグに関連するものとしてタグのデータ書き込み方式を規定するISO20910や読取評価の方法を規定するISO20912などがある。


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