【流 通】島津製作所 一括管理型の排尿量測定システムを発売

島津製作所は排尿量測定システム「Urina」(ユリーナ)一括管理型を発売した。「Urina」は排尿前後の体重差から排尿量を精密に測定するため、採尿を不要とする医療機器で、今回発売した一括管理型は、ナースステーションから患者の排尿量情報を一括管理できるため、感染リスクの低減と医療現場の業務効率向上につながる。

泌尿器科や消化器科、循環器科、内科、産科、婦人科などでは、一部の入院患者の尿を容器で採取して、尿量を測定している。その際、尿の飛び散りや容器洗浄に起因する感染リスクが懸念されている。また容器が使い捨ての場合は、感染性廃棄物としての処理の煩雑さや消耗品コストも課題になっている。「Urina」は、患者の排尿前後のわずかな体重変化から排尿量を精密に測定する。そのため採尿行為は不要となり、容器の洗浄作業やコストを削減する。

島津製作所は2021年7月に、排尿量測定システム「Urina」個別管理型を発売した。個別管理型は患者一人ひとりが専用の携帯端末を操作していた。一方、今回発売する一括管理型は、患者情報が登録されたリストバンドのバーコードを認証することで、複数の患者が1台の患者用端末を共有する。患者ごとの端末を用意する必要がないため、排尿量測定対象の患者が多い施設に適している。また排尿時刻や量を自動的に記録・集計し、ナースステーションの管理用端末から集中管理する機能があるため、患者だけでなく医療従事者の負担を軽減する。


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