【アジア】スズキ インド四輪生産体制を再編

スズキは市場拡大とカーボンニュートラルへの対応が求められるインドで、四輪車生産事業の更なる効率化を目指し、100%子会社のスズキ・モーター・グジャラート社(以下 SMG)をマルチ・スズキ・インディア(以下 マルチスズキ)の子会社とする。

SMGはマルチスズキと生産委託契約を締結し、2017年より四輪車の生産を開始し、車両は全数マルチスズキへ供給している。マルチスズキはSMGとの間の生産委託契約が終了すれば、スズキが保有するSMG株式のすべてを取得する権利を有している。今回生産委託契約を終了し、マルチスズキがスズキの保有するSMG株のすべてを取得することによりSMGを子会社化する。

なおマルチスズキによるSMG子会社化は、マルチスズキの株主承認が得られることとインド政府の承認を必要に応じ取得することを条件としている。今後の手続きの進捗にもよるが、2023年度中に子会社化を完了する見込みとしている。

今回の生産体制の再編は、マルチスズキがインドでの四輪車の生産を統括することにより、生産業務の効率化を通じ競争力を更に高めることが目的で、マルチスズキは既存工場や2025年に稼働予定のカルコダ新工場(ハリヤナ州)での生産に加え、新たに100万台規模の生産能力を有する工場建設を発表している。インドでは2030年度までに約400万台の生産能力を確保できるよう計画を進めており、計画では能力増強に必要な投資はマルチスズキが行う。

一方、スズキはインドでの将来技術などの研究開発のさらなる強化に向けて、100%子会社スズキR&Dインディアを活用し、先行領域の技術開発、電気自動車(BEV)用電池生産、バイオガス事業などの投資を行う。


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