【物 流】山梨県の中山間地域で物流事業者4社による共同配送を実施

セイノーホールディングスや福山通運は2024年問題に向けた取り組みとして、山梨県の小菅村・丹波山村への配送業務について、自治体と物流会社が協同して中山間地域の配送網の維持、再構築を目的に共同配送を開始する。

中山間地域では住民の高齢化が進み、災害発生時や日常生活における生活交通・物流などの生活インフラの維持が困難な上、物流業界においては、2024年問題から人材不足が顕著になり、配送業務の効率化、採算性の確保、生産性向上などが必要とされており、課題の解決が難しい中山間地域の物流の維持が困難になることが予想される。

今回の取組には、セイノーホールディングス、福山通運、富岳通運とドローン配送を主事業とするエアロネクストの子会社であるNEXT DELIVERYの4社が参加し、陸上輸送とドローン配送を融合した新スマート物流「SkyHub」との連携も視野に入れながら、地域の物流インフラの構築を目指す。

運営方法としては、福山通運が小菅村・丹波山村の配送商品を富岳通運に持ち込み、富岳通運は既存の配送車両に福山通運の配送商品を積み込む。そして、富岳通運は小菅村のSkyHub小菅デポに福山通運の配送商品を回送し、NEXT DELIVERYは富岳通運が回送した配送商品(小口)を域内配送物と混載で配送する。なお、福山通運のロット商品は富岳通運で配送を行う。

取組により福山通運の配送車両を削減することで、CO2排出量が年間3t-CO2削減が見込めるほか、配送エリアの見直しにより、全体の労働時間の短縮、効率化を図る。また富岳通運、NEXT DELIVERYは、収益性の改善が見込めるほか、自治体は物流の維持を図るとともに、新しいインフラの構築により住民の定住、他地域からの移住を促進する。


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