【知 識】オトバンクと筑波技術大学 視覚障がい者の読書量向上を目指す調査を開始

オトバンクは筑波技術大学と共同で、オーディオブックを活用し視覚障がい者の読書量向上を目指す調査を2023年7月から開始した。

日本で最も長く16年以上にわたってオーディオブックの制作・配信を続けているオトバンクは、視覚障がい者や加齢で視力の衰えに悩む高齢者など、誰もが読書をあきらめなくてよい社会つくるために「SDGs読書プロジェクト」を推進している。このプロジェクトでは紙・電子に続く第三の書籍であるオーディオブックを通じて学びと読書の機会を提供する取り組みを行うとともに、障害者差別解消法および読書バリアフリー法の理念の実現を目指している。これまでに公共図書館や医療機関・高齢者施設へのオーディオブック導入などを進めてきた。

今回の共同調査は、視覚障がい者・聴覚障がい者のための大学である筑波技術大学から、視覚障がいのある学生の読書量を向上させたいとの相談がきっかけとなった。

読書は、教養や娯楽を得る手段のみならず教育や就労を支える重要な活動だが、視覚障がい者が利用できる点字図書や拡大図書・録音図書は作品数が限られる。スクリーンリーダー(音声読み上げソフト)で電子書籍を読み上げる方法もあるが、対応していないファイル形式や、漢字などを正しく読まない場合もある。そのような状況から、視覚障がい者の読書環境は充実しているとは言えず、筑波技術大学においても読書から離れてしまう学生は少なくない。

一方、オトバンクが「audiobook.jp」で配信するオーディオブックは、プロのナレーターや声優が書籍を正しく読み上げ、聴きやすく、日本語オーディオブック書籍ラインナップ数は日本一で、最新作から名著、若い世代に人気のライトノベルまで数万点が揃っている。

今回の調査を通じて、視覚障がい者の読書状況にオーディオブックがどのような効果を与えるかを検証するとともに、視覚障がい者にとってより使いやすいサービスになるよう改善にも繋げる。


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