【物 流】ACSL 国産ドローンを使用した災害時の支援物資輸送と遭難者捜索の実証

ACSLはタイプエスと合同で、国産ドローンのSOTEN(蒼天)とPF2-AE Deliveryを活用した災害時の支援物資輸送および遭難者捜索の実証実験を実施した。

SOTEN(蒼天)は飛行データ・撮影データや通信等に対するセキュリティ対策がされた国産の小型空撮ドローンで、標準カメラ、赤外線+可視カメラ、マルチスペクトルカメラ、光学ズームカメラの4種のカメラがワンタッチで付け替え可能な特徴を持っている。

PF2-AE DeliveryはLTE通信を用いた映像伝送、テレメトリ伝送により、見通しの悪い場所でも通信が確保でき、目視外飛行が可能な他、物流機構と輸送箱が標準搭載されており、内容物重量1.5kgの搬送が可能な特徴をもっている。

地震や台風などの大規模災害の際に、山間部では土砂崩れにより道路が寸断され、復旧までの間に食料や飲料水、医薬品の供給がストップしてしまうことから迅速に支援物資を届ける手段が必要とされている。また、山岳遭難発生件数は1日当たり約6件発生しており(※)、遭難捜索の需要は非常に高くなっている中、公的組織による一次捜索は原則無料だが発見されない場合に民間などが捜索を行う場合、ヘリコプターをチャーターすると高額な費用が発生するため、安価で効率的に捜索を行える手段に需要がある。このような背景を受け、国産ドローンを活用した災害時の支援物資輸送および遭難者捜索が注目されており、今回の実証実験に至った。

ACSLは今回の取組の成果をPR動画として公開し、幅広く活用事例の紹介を進めることでドローンが活躍する未来を創造していくとしている。

※ 警察庁が発行した令和2年における山岳遭難の概況より算出


・製品名および会社名などは、各社の商標または登録商標です