【環 境】商船三井等 LNG燃料船で液化バイオメタン利用のトライアルに成功

商船三井、エア・ウォーター、テクノ中部、協同海運、商船三井内航、シーエナジー及びIHI原動機の7社は、内航LNG燃料貨物船「いせ みらい」で家畜糞尿由来の液化バイオメタン(Liquefied Bio Methane、以下 LBM)を舶用燃料としてトライアル使用する実証試験を伊勢湾内で実施し、成功した。バイオマス由来のカーボンニュートラルなLBMを舶用燃料として使用することは、国内初の取り組みとなる。

実証試験では、北海道十勝地方で家畜糞尿から製造するLBM「いせ みらい」の燃料として使用し、同船によるJERA貨物の海上輸送を通して、主に以下の3点を確認した。

・既存のLNGサプライチェーンでLBMを輸送可能なこと

・既存のLNGローリーでLBMを「いせ みらい」に対してTruck to Shipバンカリング可能なこと

・「いせ みらい」の既存設備でLBMを安定して利用可能なこと

LNG燃料は従来の燃料油に比べて二酸化炭素(CO2)の排出量を約25%削減する効果が見込めるが、カーボンニュートラルなエネルギーであるLBMを混合して使用することにより、更なるCO2削減効果が望める。またLBM・LNGともに主成分はメタンであり、輸送や消費に関わる既存のLNGサプライチェーンを活用できるため、船舶運航における脱炭素化に向けた有効な手段となり得る。


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