【環 境】小田急電鉄 相模原市津久井地域で廃棄物収集業務のDX化実証を開始

小田急電鉄は、廃棄物収集の効率化を通じて循環型社会の実現等に寄与する仕組み「WOOMS(ウームス)」を神奈川県相模原市に提供し、令和5(2023)年6月19日から令和6(2024)年3月31日までの津久井地域での実証を通じて、収集業務全般の効率化による働き方改革や、収集車が排出する CO2の削減に関する検証を行う。

「WOOMS」は「“ごみ”のない世界へ。Beyond Waste」を事業ビジョンとして掲げ、収集業務全般の効率化とともに廃棄物の資源化など環境負荷低減に加えて、働き方改革に向けた取り組みのための余力創出に貢献する。「WOOMS」のテクノロジーは、神奈川県座間市をはじめ沿線内外において、提供範囲を広げている。

今回対象の地域は、多くの市民が居住する平野部のほか、人口が少なく住居も分散する山間部を有する。この幅広い居住エリアの家庭ごみの収集データを収集車に搭載する「WOOMS」のシステムが取得して活用することで、家庭ごみの量や収集車の走行の傾向を把握して最適なルートを提案する。さらに、リアルタイムでの収集状況の進捗等に応じた車両間のフォロー体制を構築することで、走行距離を短縮してCO2排出量削減に貢献する。

また山間部では、山林などの人目につかない場所も多く、家電製品や産業廃棄物の不法投棄が後を絶たない状況であり、土壌汚染を引き起こしているなどの課題がある。今般この課題解決にも「WOOMS」のテクノロジーを活用する。

不法投棄は一般的な家庭ごみと異なり、いつ・どこに発生するか分からないため、同市では監視カメラの設置や定期巡回パトロールにより把握して紙地図へ位置情報をプロット、マンパワーでルートを作成して収集車を走行させてきた。同実証では、巡回パトロール中に「WOOMS」のシステムを搭載したタブレットにて不法投棄現場を撮影することで、位置情報の取得から電子地図上へのプロットまでをワンアクションで実施し、報告書作成までの事務処理の効率化を実現する。

また収集ルートを自動生成して、スピーディーに収集車を走行させることも検証する。

この不法投棄への取り組みから、美しい自然環境の維持を推進し、住宅エリアの取り組みも含めて事務業務の削減やペーパーレス化、収集車から排出されるCO2の削減に寄与する。


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