【流 通】産総研 AIで「不気味の谷」現象を検証

産業技術総合研究所(以下 産総研)人間情報インタラクション研究部門の林隆介主任研究員、伊賀上卓也リサーチアシスタントは、人間の顔とその他の物体を合成した画像に対する、感情的な言葉との内容の一致度をAIで解析し、人間に中途半端に似た対象を不快と評価する「不気味の谷」現象を確認した。

実験では画像の内容を言語化するAIとして標準的な、既存の学習済みモデルを用いた。そして人間の画像とその他の物体画像の合成度合いを変えることで、人間度合いを操作した約5,000枚の画像と、延べ10,000語以上の単語をAIに入力し、画像と単語との内容の一致度を解析した。

その結果、AIも画像の人間度合いの変化に対し、不気味の谷現象のような評価傾向を示すことが判明した。研究成果は不気味の谷研究にAIを活用する世界で初めての成果で、今後、人間が親しみを感じるロボットやアバターのデザイン評価手法に活用される可能性を示しており、人にやさしいインターフェース技術の開発に貢献する。


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