【知 識】弘前大学と雪印メグミルク 『ミルク栄養学研究講座』を開設

弘前大学と雪印メグミルクは2023年4月1日付で、共同研究講座『ミルク栄養学研究講座(英語表記 : Department of Precision Nutrition for Dairy Foods)』を開設した。

日本は「人生100年時代」を迎え、全ての国民が元気に活躍し続ける社会、安心して暮らすことができる社会を創造していくことが求められている。また近年国民の生活スタイルも多様化し、健康に対する意識も高まったことにより、生活者が「自分の健康は、自分のために、自分で守る」という考え方が広まって、個々人に寄り添った健康ソリューションを提供するニーズが高まってきており、このような時代のニーズに応えるために相互連携する。

弘前大学COI-NEXT(※1)は、弘前大学が2005年から実施してきた「岩木健康増進プロジェクト(※2)」の超多項目健康ビッグデータをベースに予防医療と地域社会の経済発展に焦点を当てた研究開発を進めている。

雪印メグミルクでコーポレートスローガン「未来は、ミルクの中にある。」のもと、「乳(ミルク)」にこだわり、「乳(ミルク)」の価値とその秘められた無限の可能性を信じ、牛乳・乳製品が持つ「おいしさ」「健康」をお客様へお届けするため、日々研究開発に取り組んでいる。

ミルク栄養学研究講座では、弘前大学が実施してきた「岩木健康増進プロジェクト」の超多項目健康ビッグデータ解析による健康因子としての腸内菌叢の役割を解明するため、乳製品摂取をはじめとする食事パターンと腸内菌叢の関連において集団および個人の健康状態への影響を調査する。


※1 弘前大学COI-NEXT拠点

弘前大学では、2022年10月に文部科学省・国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)「共創の場形成支援プログラム(COI-NEXT)」に採択された。弘前大学COI-NEXT拠点は、健康を基軸に、若者が地域で働きたいと思える成長産業として魅力的なヘルスケア産業を創出することによって、地域の人々を健康にしながら経済発展し、全世代の人々が生きがいをもって働き続けることができ、心身共にQOLの高い状態での健康寿命を延伸する、well-beingな地域社会モデルの実現をめざしている。これまでの弘前大学COI拠点の成果を発展的に承継し、持続的に成果を創出する自立した産学官共創拠点の形成を目指している


※2 岩木健康増進プロジェクトと弘前大学COI拠点

弘前大学が青森県弘前市岩木地区で2005年から継続実施している大規模合同健康調査で、約3,000項目という世界に例のない膨大な健診項目を設けることで、巨大な健康ビッグデータを記録している。弘前大学は2013年に文部科学省・JSTによる「センター・オブ・イノベーション(COI)プログラム」に採択され、岩木健康増進プロジェクト健診の超多項目健康ビッグデータの解析により、認知症・生活習慣病などの早期発見を可能にし、予防方法の創出と検証を行い、その成果を社会実装する研究活動を弘前大学COI拠点で展開した(2013~2022年)


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