【物 流】ゼンリン 路線バスを活用した貨客混載による買い物支援の実証実験を実施

ゼンリンは同社が参画する秩父市生活交通・物流融合推進協議会が埼玉県秩父市の大滝地域において、路線バスを活用した貨客混載による買い物支援の実証実験を2023年3月3日に実施した。

秩父市大滝地域は、人口減少による生活品などを購入できる小売店の減少や、高齢化に伴う運転免許証の返納により購入先や購入品の選択肢が限られていたため、日常生活の維持に課題があった。

同協議会ではこれらの山間地域の課題解決に向け、2020年11月より物流・公共交通ネットワーク「秩父モデル」の構築に取り組んできた。今回の実証実験では、地域課題の解決と事業者の輸送の効率化を目指して、路線バスを活用した貨客混載による買い物支援を実施し、2021年度の実証実験の残課題であった「荷物引継ぎ時のオペレーション」の実装を見据えた確認を行った。

実証実験では住民がベルクネットスーパーのwebまたはfaxで注文した商品をヤマト運輸がベルクで集荷、西武秩父駅まで配送後、同駅発の路線バスに積み込んだ。西武観光バスが貨客混載で西武秩父駅から大滝温泉遊湯館まで商品を運び、アズコムデータセキュリティがバスから荷物を引き取った後、ゼンリン住宅地図を活用したナビゲーションアプリで配達ルートを作成し、そのルートを基に大滝地域の個人宅へ配送した。

実証実験を通して、前年度の実証実験で残された課題であった「荷物引継ぎ時のオペレーション」はスムーズな運用ができ、成功を収めた。

今回得られた成果を踏まえ、買い物支援サービスのオペレーションやコスト面での課題を抽出・整理し、次年度以降は、2022年度に協議会で実施した「埼玉県秩父市の山間地域における共同配送サービス」と連携し、1つの物流サービスモデルとして実装を目指していく。


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