【物 流】全ト協 2022年10月~12月期 トラック運送業界の景況感(速報)
全日本トラック協会は2022年10月~12月期のトラック運送業界の景況感(速報)を発表した。
製造業(大企業)の景況感を示す業界判断指数は+7と前回より1ポイント悪化、運輸・郵便では大企業が17、中堅企業が1、中小企業が-2と企業間格差が顕著となった。
一方で、トラック運送業では経済活動の復調から輸送数量や、運賃等の水準が改善されたが、燃料、運転者人件費等の輸送原価は上昇基調となり、営業利益・経常損益を圧迫したため、同期の景気観は-25.8と前回より10.8ポイント改善されたが、限定的な回復となった。今後の見通しは、燃料高、物価高による輸送原価増加による経常損益の悪化を織り込み、
-34.8となる見込み。
主な各項目別の景況感として、実働率は-8.8と前回より7.1ポイント改善、実車率は-7.5と前回より7.7ポイント改善され、輸送効率は改善傾向。さらに採用動向は-3.3と前回より6.8ポイント上昇、雇用動向は77.1と前回より30.3ポイント上昇し、運転者労働力の不足感は一段と強くなった。
一般貨物では輸送数量が-4.6と前回より2.7ポイント改善、運賃・料金の水準は19.6と前回より46.4ポイント改善、営業収入も-2.9と前回より4.7ポイント改善したが売上高に対する改善比率は低いと考えられる。営業利益は-16.3と前回より10.5ポイント改善した。
宅配貨物では、輸送数量が13.9と前回より3.9ポイント改善、運賃・料金の水準は5.6と前回より30.6ポイント改善したことから、営業収入は2.8と前回より25.3ポイント改善した。営業利益は8.3と前回より22.1ポイント改善した。
宅配以外の特積貨物では、輸送数量が9.8と前回より2.5ポイント改善、運賃・料金の水準は2.4と前回より8.8ポイント改善したことから、営業収入は8.5と前回より0.3ポイント改善した。営業利益は4.9と前回より0.6ポイント悪化したがプラス圏を維持した。
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