【流 通】シチズン・システムズ 体温計パッケージをサトウキビが原材料の素材に変更

シチズン・システムズは国内市場向け体温計のパッケージを、従来のプラスチックと厚紙を使用したパッケージから、サトウキビを原材料とする「バガス紙」のパッケージに2022年12月生産分から順次切り替える(一部を除く)。パッケージの最適化設計や環境に配慮した資源を利用することでプラスチック廃棄量及びCO2排出の削減に貢献し、循環型社会の実現を目指す。

シチズン・システムズの体温計は従来、商品本体が見えるようプラスチックと厚紙を使用したパッケージだったが、森林伐採を伴わない「バガス紙」に変更することにより年間約14トンのプラスチック使用量を削減する。(※1)バガス紙使用のパッケージにはバガスマークを表示する。(※2)

「バガス」はサトウキビから砂糖を作る工程で不要となり廃棄されていた茎や葉などの搾りカスで、年間約12億トン生産されるサトウキビから約1億トン(乾燥重量換算)のバガスが発生する。その一部は別の用途で使用され、残りは廃棄されていたがバガスは植物繊維であるため、木材と同様に紙の原料であるパルプになる。このように本来廃棄されている非木材資源を有効活用した環境配慮素材の「バガス紙」を採用した。

更にパッケージと取扱説明書に使用するインクは、大気中で気体となる有機化合物の排出がほとんどない「植物油インク」を採用し、パッケージの表面仕上げには、リサイクル工程において阻害にならないものと区分されている「ニス」を採用する。(※3)取扱説明書は「古紙再生紙」を採用し、廃棄物減量化にも貢献する。

血圧計のパッケージは、パルプと古紙で作られているコートボール紙からリサイクル率が高い「段ボール」に変更する。また血圧計は、繰り返し使える「ニッケル水素充電池に対応」したモデルを増やし、電池廃棄を削減する。(※4)


※1 シチズン・システムズ2021年度 国内出荷台数ベースで算出。

※2 マークは五條製紙のバガスパルプが配合した紙を使用することで付けられるマーク

※3 日本印刷産業連合会が策定した印刷物資材「古紙リサイクル適正ランクリスト」規格

※4 パナソニック製ニッケル水素充電池エネループまたは充電式エボルタに対応


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