【環 境】栃木・清原工業団地スマエネ事業で更なる省エネ・省CO2の取り組み開始

カルビー、キヤノン、久光製薬、東京ガスエンジニアリングソリューションズ(以下「TGES」)は、栃木県宇都宮市の清原工業団地スマエネ事業において、更なる省エネ・省CO2に向けた取り組みを開始した。

清原工業団地スマエネ事業は2019年度に開始し、清原スマートエネルギーセンター(以下「清原SEC」)に設置されたコージェネレーションシステム(以下「CGS」)で発電した電気と、発電時に発生した廃熱で製造した蒸気や温水を3社7事業所にて面的利用をすること等により、単独事業所では難しい約20%の省エネと省CO2を実現している。

一方、電気と熱の需要のバランスは、時間、季節、生産状況により異なるため、CGSから発生する廃熱を活用しきれない時間が存在する。今回の取り組みは、廃熱由来の蒸気供給余力を予測・可視化し、蒸気利用設備の導入や設備の運用改善により有効活用することで、従来から2ポイント以上の省エネと省CO2を実現する。

エネルギーマネジメントシステム「SENEMS」に蓄積した清原SECの設備稼働データ、気象データ、各事業所のエネルギー負荷データを分析し、新たに開発した「蒸気供給余力予測ロジック」を「SENEMS」の機能に追加した。一週間先までの蒸気供給余力を予測し、各事業所で可視化することで、蒸気利用設備の効率的な運転を目指す。

カルビー新宇都宮工場では、これまで食品に直接触れる蒸気を都市ガス焚きの専用ボイラで製造し使用していた。このたび、廃熱由来の蒸気を活用して食品加工用蒸気を製造するリボイラを清原SECに導入することで、都市ガスの使用量を削減する。

キヤノン光学技術研究所および久光製薬宇都宮工場には、空調等に利用する冷水製造の熱源として、電気を使用するターボ冷凍機と、蒸気を使用する吸収式冷凍機が設置されている。通常、ターボ冷凍機を中心に運用しているが、主に夏場の蒸気供給余力がある時間帯に、ターボ冷凍機から蒸気吸収式冷凍機へ運転を切り替えることで、電力使用量を削減する。


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