【知 識】ダイキン工業と北九州市 地球温暖化対策推進に関する連携協定

ダイキン工業は脱炭素の推進を目的に相互の連携を強化するため、北九州市と地球温暖化対策の推進に関する連携協定を締結した。

北九州市は2050年までに脱炭素社会の実現をめざす「ゼロ・カーボンシティ」を表明している。その目標のもとで「再エネ100%北九州モデル」を構築し、2025年までに市内にある約2,000の公共施設全てにおける再生可能エネルギー100%電力化をはじめ、太陽光発電、蓄電池の導入拡大し、エアコンなどの機器の省エネ化を推進している。こうした取り組みを北九州都市圏18市町で連携しながら進めており、2022年4月には国から「脱炭素先行地域」に選定された。

ダイキン工業はこうした北九州市の理念や構想に共感し、北九州市の「再エネ100%北九州モデル」の取り組みのもと、すでに市内127校の小中学校等において、初期コストをゼロにする「第三者所有方式」を用いた高効率空調機の導入や、IoTを活用した設備管理による機器の長寿命化を進めている。

今回の協定締結で、これまでの両者による取り組みを加速させ、脱炭素に向けたさらなる連携を図る。北九州都市圏における第三者所有方式による高効率設備の普及支援による施設の省エネ化に加え、空調機を利用した地域単位のエネルギーマネジメントに取り組みます。さらに、北九州市が進める再生可能エネルギーの最適利用や再生冷媒利用の仕組みづくり等に取り組んでいく。

ダイキン工業は戦略経営計画「FUSION25」で「カーボンニュートラルへの挑戦」を成長戦略テーマとして掲げている。同社の主力事業である空調は、社会を支えるインフラの一つとして人々に健康・快適な空間を提供してきた半面、機器の運転に必要な多大な電力や、温室効果を持つ冷媒がもたらす環境影響への対応が求められている。こうした中、同社は気候変動等の社会課題解決への貢献と事業成長の両立をめざし、空調機の電力消費の抑制や冷媒の漏えい防止などの環境負荷低減に加え、高効率空調機や低温暖化冷媒の開発・普及、エネルギーの効率的活用などの新たな環境ソリューションの創出に取り組んでいる。

今回の連携協定をもとに、ダイキン工業も自治体の脱炭素支援の先進事例の構築をめざす。このモデルを全国の市区町村にも展開することで、高効率空調の普及や、地域全体でのエネルギーマネジメント等による地域のカーボンニュートラル支援を加速させていく。


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