【流 通】太陽工業 JR東日本と旅客上家スレート屋根葺き替えの新工法を確立

太陽工業はJR東日本と共同で、旅客上家スレート屋根葺き替えの新工法を確立した。

国内の旅客上家で広く採用されているスレート屋根は、破損・飛散を防止するために葺き替え工事が必要となる。新工法は既存のフレームをそのまま生かすことができるため工期を大幅に短縮しながら、軽量で安全性の高い膜屋根へ葺き替えできる。

JR東日本市ケ谷駅旅客上家の一部において、2021年よりJR東日本と新工法の検証を実施してきたが、その有効性が認められ、市ケ谷駅の未更新部分にも採用された。さらにはJR東日本上野駅でも同工法による葺き替えが予定されている。技術の確立にともない、太陽工業はJR東日本と共同で特許出願した。

駅プラットホームでの工事は、鉄道の利用がない深夜時間帯しか進めることができないため、短期間で一定部分の工事を速やかに進める工法が必要とされる。新工法は1日あたりの施工面積が12〜18平方mとなっており従来工法に比べ30%程度作業効率が向上している。またJR東日本高輪ゲートウェイ駅や東京駅八重洲口グランルーフなどにも採用された膜素材の特徴を生かして開発した新素材を採用しており、金属屋根と同等の耐久性をもちながら採光豊かで明るく美しい景観を実現する。

国内旅客上家のスレート屋根は多くが完成から数十年が経過し、老朽化に伴うメンテナンスや葺き替えが必要となっている。太陽工業は今後も多くの駅で葺き替えの要望が高まると判断しており、2022年10月より国内の主要鉄道会社への本格的な拡販を開始する。


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