【流 通】東京ガス 不動産業界のESG経営支援サービスの提供開始

東京ガスは不動産業界のESG経営を支援するクラウドサービス「サステナブルスター」の提供を開始した。

東京ガスは不動産会社・ファンドのESGへの取り組みを評価・格付けする国際的な年次のベンチマーク評価であるGRESBの回答作成業務の大幅な効率化と、蓄積したデータの分析・活用によるカーボンニュートラル実現に向けたポートフォリオ管理やESG経営の高度化を目的に、日本市場でのGRESBの普及を担うCSRデザイン環境投資顧問とアドバイザリー契約を締結し、サステナブルスターを開発した。

またGRESBをはじめとしたグローバルなESGに関する諸制度・ルールの潮流や改正への迅速な対応に向け、国内エネルギー事業者として初めて、GRESBのパートナーに加盟した。

GRESBは不動産会社・ファンドのESGへの取り組みを評価・格付けする国際的な年次のベンチマークで、その枠組みの一つである「GRESB リアルエステイト」に報告される資産運用総額は5.7兆ドルにのぼるなど、世界中で投資先の選定や投資先との対話に活用されている。日本からも2021年には109の不動産会社・ファンドが参加しており、参加者は年々増加している。

GRESBはESGへの取り組みに関するマネジメント方針のみならず、個別物件でのエネルギー消費量等の環境データの提出を求める等、実績をより重視している。そのため運用資産における大量のユーティリティデータ(エネルギー、水、廃棄物等)やGHG排出量の取得・集計、エネルギー関連の計算等が必要となることが、担当者の多大な業務負荷になるとともに、多くの外部委託費が発生している。

ステナブルスターの導入により、ユーザーはGRESBのデータ管理や回答作成に伴う業務負荷・コストの大幅な低減を実現する。今後はGRESBのみならず、省エネ法・温対法の定期報告、GHGプロトコル、CDP(※1)、SBTi(※2)等、多岐に亘った脱炭素・ESG 関連の評価、報告制度にも対応することで、ESG担当者の業務負担の一層の軽減を図るとともに、蓄積したデータの分析・活用によりカーボンニュートラルに向けたポートフォリオ管理や評価スコアの向上策の支援などを行う。


※1  CDP

英国の慈善団体が管理する非政府組織(NGO)であり、投資家、企業、国、地域、都市が自らの環境影響を管理するためのグローバルな情報開示システムを運営

※2  SBTi(Science Based Targets Initiative)

パリ協定(世界の気温上昇を産業革命前より 2℃を十分に下回る水準に抑え、また1.5℃に抑えることを目指すもの)が求める水準と整合した、5年~15年先を目標年として企業が設定する、温室効果ガス排出削減目標のこと


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